乳癌検診について
乳癌検診
最近ではわが国においても乳癌にかかる女性が増加し、女性の癌罹患率の第1位は乳癌になりました。現在では、年間約4万人が発症し約1万人が死亡するとされています。つまり女性は生涯の間、30人に1人の割合で乳癌に罹患する可能性があるわけです。乳癌は欧米では60歳以上の高齢者の罹患率が高い傾向にあるのに対して、わが国では40歳代も好発年齢であることが特徴です。そのため、40歳になったら症状のない女性も2年に1回は乳癌検診を受けることが推奨されています。2004年度の全国乳癌患者登録調査では、乳癌患者の14.7%は自覚症状なく発見されています。一方で、乳癌検診の受診率は2002年度統計で12.4%、精度が高いとされているマンモグラフィーによる検診の受診率は2.1%と大変低い状況が続いております。乳癌は早期発見が可能な癌であり、早期癌では90%以上の治癒が期待できます。乳癌の自覚症状としては、乳房のえくぼ様のひきつれ、乳房のしこり、乳頭からの分泌物、乳房の痛みなどがあります。鏡の前の自己検診で、これらに異常がないかを調べてみることが勧められます。症状がある場合は、40歳未満であっても、また次回の乳癌検診前であっても医療機関の受診が必要です。専門病院では通常、視診、触診による診察のほか、乳房レントゲン撮影(マンモグラフィー)と乳房超音波検査が行われます。乳癌検診は乳腺外科のみならず、産婦人科でも検診可能な施設があります産婦人科を受診される場合は、検診マンモグラフィー読影認定医師や日本産婦人科乳癌学会乳房疾患認定医をご参考にして下さい。